2月8日に飯塚歯科医師会館で行われた研修会です。「顎骨壊死に関する最新情報」という演題で、飯塚病院の中松先生と九州大学の中村先生によるご講演を拝聴しました。
顎骨壊死と聞いて、我々薬剤師としてはやはりBP(ビスホスホネート)製剤を一番に思い浮かべますが、実際に講演の中でも話の中心となっていました。その中で、現在のポジションペーパーの確認や発症機序とそのリスク因子、そして治療に関するガイドラインと症例をたくさんの写真と資料を提示いただきながらのご講演で、薬剤師にも解りやすい内容でした。
印象的だった内容の1つにあるのが、
BP製剤を服用している患者に歯科治療が必要となったからといって、必ずしもBP製剤の休薬が第一選択ではない。基本的に休薬はせずに侵襲的な治療をできるだけ避けるようにする。大切なのは医師と歯科医師が緊密な連携をとり、主疾患の病状・治療方針・予後、そして顎骨壊死を発症した場合の対応について協議・検討しておくことである。
この中に薬剤師は出てきませんが、研修会後の情報交換の場では「日頃から患者へのBP製剤に関する適切な情報提供で助かっている、今後も継続していってほしい」と薬剤師に対する期待を込めたお話を直接いただきました。
症例の発症から回復までを見ていると、どれも重症であり治療期間が長期となるものが多いようです。やはり罹患しないことが重要だと感じました。そのためには定期的な口腔検査・ケアが大切で、私たちからも歯科の受診を勧めていきたいと思います。